ストレスで血糖値が上がる?40代・50代が知っておきたいコルチゾールと食欲の関係
はじめに
健康診断で血糖値が高めと言われると、
多くの人はまず食事や運動を見直します。
もちろんそれはとても大切です。
しかし、
「食事にも気を付けている」
「運動もしている」
それなのに思うように改善しない。
そんな方も少なくありません。
実は血糖値には、
食事や運動以外にも大きな影響を与える要因があります。
それが
ストレス
です。
今回は、ストレスと血糖値の意外な関係について、40代・50代の方にもわかりやすく解説します。
ストレスを感じると血糖値が上がる仕組み
私たちは強いストレスを感じると、
副腎から
コルチゾール
というホルモンが分泌されます。
コルチゾールは、
本来は生命を守るために必要なホルモンです。
昔であれば、
- 猛獣から逃げる
- 危険から身を守る
といった緊急事態で活躍していました。
体は
「すぐに動けるようにエネルギーを準備しよう」
と判断し、
肝臓から糖を放出します。
その結果、
血糖値が上昇します。
ストレス → 血糖値上昇の流れ
ストレスを感じる
↓
コルチゾール分泌
↓
肝臓から糖を放出
↓
血糖値上昇
コルチゾールはインスリンの働きも邪魔する
実はコルチゾールの影響はそれだけではありません。
コルチゾールには、
インスリンの働きを弱める作用もあります。
インスリンは、
血液中の糖を細胞へ取り込むために必要なホルモンです。
ところがストレス状態が続くと、
細胞がインスリンに反応しにくくなる
インスリン抵抗性
が起こりやすくなります。
つまり、
- 血糖値を上げる
- 血糖値を下げにくくする
という二重の作用によって、
血糖値管理が難しくなるのです。
現代人はストレス状態が長すぎる
問題は、
現代社会ではストレスが長期間続きやすいことです。
昔の敵は猛獣でした。
しかし現代の敵は、
- 満員電車
- 仕事のプレッシャー
- 人間関係
- メールやSNS
- 将来への不安
などです。
しかもこれらは、
一日中続くこともあります。
その結果、
コルチゾールが慢性的に高い状態になりやすいのです。
ストレスは食欲にも影響する
ストレスがたまると、
甘いものが無性に食べたくなることはありませんか?
実はこれも体の仕組みです。
脳はストレスを感じると、
幸せホルモンと呼ばれる
セロトニン
を増やそうとします。
糖質を食べると一時的に気分が楽になるため、
- お菓子
- スイーツ
- 菓子パン
などを欲しやすくなるのです。
しかしその後、
血糖値が急降下すると、
さらに食欲が強くなります。
これが
「やけ食い」
の原因の一つです。
朝食のタンパク質はストレス対策にもなる
セロトニンの材料になるのは、
タンパク質に含まれる
トリプトファン
というアミノ酸です。
そのため、
朝食でタンパク質をしっかり摂ることは、
血糖値管理だけでなく、
ストレスに負けにくい心づくりにも役立ちます。
詳しくは、
の記事でも解説しています。
睡眠不足も大きなストレス
睡眠不足も、
体にとっては大きなストレスです。
睡眠が不足すると、
- コルチゾール増加
- 食欲増加
- 血糖値上昇
が起こりやすくなります。
睡眠と血糖値の関係については、
「睡眠不足で血糖値が上がる?40代・50代が知っておきたい睡眠と健康の関係」
もぜひご覧ください。
ストレス解消のためにお酒を飲む習慣がある方も少なくありません。
しかし飲み方によっては血糖値や睡眠へ悪影響を及ぼすことがあります。
詳しくは、
「お酒は血糖値に良い?悪い?40代・50代が知っておきたいアルコールとの付き合い方」
をご覧ください。
ストレス太りは内臓脂肪を増やしやすい
ストレス状態が続くと、
脂肪をため込みやすくなります。
特に増えやすいのが
内臓脂肪
です。
内臓脂肪は単なる見た目の問題ではありません。
内臓脂肪が増えると、
体内で慢性的な炎症が起こりやすくなり、
さらに血糖値を上げやすくします。
つまり、
ストレス
↓
内臓脂肪増加
↓
炎症
↓
血糖値悪化
という悪循環が生まれるのです。
ストレス対策で血糖値を守る方法
軽い運動をする
ウォーキングなどの軽い運動は、
ストレス解消にも役立ちます。
15〜20分程度でも十分です。
深呼吸をする
ストレス状態では、
交感神経が優位になります。
これは体が戦闘モードになっている状態です。
深呼吸をすると、
副交感神経が働きやすくなり、
リラックスモードへ切り替わります。
最近注目されている
マインドフルネス
も、
呼吸に意識を向けることで心を整える方法です。
食物繊維を増やす
食物繊維は腸内環境を整えます。
さらに、
腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸には、
食欲を抑えるホルモンの分泌を促す働きもあります。
腸と脳は密接につながっているため、
腸内環境を整えることはストレス対策にも役立ちます。
詳しくは、
をご覧ください。
まとめ
血糖値は、
食事だけで決まるものではありません。
ストレスによって分泌されるコルチゾールは、
血糖値を上げるだけでなく、
インスリンの働きも弱めてしまいます。
さらに、
食欲増加や内臓脂肪の増加にもつながります。
40代・50代は責任や悩みが増える年代です。
だからこそ、
- 食事
- 運動
- 睡眠
- ストレス管理
をセットで考えることが大切です。
血糖値管理は我慢大会ではありません。
まずは今日、
深呼吸をひとつすることから始めてみましょう。
健康管理士からのワンポイント
健康相談で、
「食事は気を付けているのに血糖値が改善しない」
という方は少なくありません。
そのような方のお話を聞くと、
睡眠不足や強いストレスを抱えているケースがよくあります。
健康管理は食事だけではありません。
心と体の両方を整えることが、
長く続けられる健康習慣への近道です。


